ふたつの想いが重なるころ



「これからどうする?」


亜友美が言った。


「どうしよか……
何も計画なしやもんなぁ」

「夕はどっか行きたい所ある?」


あたしは悩んだ。

久しぶりの大阪やけど、特に行きたい所もなかった。


その時、

あたしは1つの場所が浮かんだ。


「あたし難波行きたい!」

「難波ね。じゃあ行こか」


あたしたちは駅に行き、
難波へと向かった。

電車に乗ってる間、窓の外の景色を見つめた。

懐かしい景色が広がっていた。


「なんで難波行きたいん?」


隣に座っていた誠が問いかけた。


「難波は………引っ越す前に崎と2人で行ったんよ」

「そうなんや。夕は今でも崎が好き?」

「好きやで。忘れられへん。
崎が眞緒と付き合ってても諦められへんねん」

「そっか………いいなぁ、崎は!
こんなに愛してもらえて」