ふたつの想いが重なるころ



「失礼しまーす!」


誠が勢いよくドアを開けた。

職員室にいる先生達の顔が一斉にこっちを向いた。


その中に懐かしい顔があった。


「おー!
お前ら、久しぶりやなぁ」

「石ちゃん!?
まだこの学校おったん!?」

「なんやねん、その言い方は~」


そう言って晃太の頬をつねった人は、

石ちゃんこと石山聖次先生で、
あたしたち2年6組の担任やった。


「元気やったか?」

「バリバリ元気やで。石ちゃんは?」

「何も変わっとらん」

「確かに!」

「おいっ!」


人より少しポッチャリしていた石ちゃんは、

5年前と同様、今でもポッチャリやった。