「じゃあ、家ここだから!送ってくれてありがと♪今日すごく楽しかったよ!」


「俺も!とくにカフェとか!(笑)」


「アハハッ!気を付けて帰ってね?」


「おぅ!またメールするな!」


「うん!バイバイ♪」


「じゃあな!」


元来た道を戻って行く楓君を、あたしは少しの間見つめた。


今日の出来事が一気に頭に流れる。


楓君の隣は、時間なんて忘れちゃうくらいに楽しくて、すごく安心できた。


それに…


右手に光っている指輪をそっと撫でた。


付き合うようになってから、楓君の様子が変わった気がする。


優しく気遣ってくれたり、サプライズしてくれるんだもん。


その度にあたしは嬉しくなったり、ビックリしたり、感動したり…


いつも心臓はドキドキしっぱなし。


あんなにサッカーのことばっか考えていた楓君が、急に男らしくなっちゃった感じ。


でも、そんな新たな一面が見れて、余計ドキドキするあたし。


前よりももっと、好きになって…


頭の中は、いつでも楓君のことでいっぱいになる。