「大翔……。ありがとう。あたし…やっぱりダメだよ。大翔から心臓もらう事なんて、できないよ」


その場に泣き崩れる私見て、大翔のお義母さんがそっとこう言ってくれた。

「咲季ちゃん。これが大翔が望んだ事だったら受け入れるわ。咲季ちゃんが精一杯生きてくれるなら。」


「お義母さん。」


「咲季ちゃん頑張って」


「ありがとうございます」


大翔。

本当にいいのかな?

大翔の命もらっていいの?
もう触る事もできないと思うと、やっぱりだめで、涙が止まらない。

時間を巻き戻したい。


時を止めたい。


大翔と過ごした時間が愛しくてたまらない。


あたしは、大翔の死を無駄にしたらダメなんだよね。





大翔がくれた、命をかけたプレゼントなんだから。