「ねぇ、ラダル。今日わたくし不思議な女を見たの」
「不思議な女?」
「そう、お母様の子守唄を歌っていたの」
「どんな人だったんだ?」
アイリアは、首をひねり少し考える。
「腰まである長く美しい金髪にエメラルドグリーンの瞳をもっていたわ」
「どこでみた!?」
「町の広場でよ。気になる?歌い子のようだったから明日行ってみたら?」
俺は、軽く頷きアイシアに背を向ける。
すると、アイシアがだきついてきた。
「キス・・・してくれない?」
上目ずかいでねだってくる。
ここは廊下。
軽く額にキスするだけでやめた。
「どうして?だめなの!?」
「ここはどこか分かるかな?」
アイシアは、はっとして頬を赤く染める。

