☆マーメイドLOVE☆





ふりかえって見つけた人物を見つめると急に『無』だった世界に景色が現れる。




「アシェル・・・私と同じ名前をもらった子。あなたが知っているのは真実ではないわ。本当の真実はね・・・もっと・・・悲しいの」




わけがわからない。




だけど、私は何も声が出せず身動きもできない・・・ただ見つめているだけ・・・




「アシェル、あなたには私と同じ悲しみやつらい思いを味わってはほしくないの・・・私にはできなかったけれど・・・あなたにはできるわ」




目の前にいる金髪にエメラルドの瞳の女の人はそこでいったん区切った。





「あなたは自分の『好き』という気持ちを押し通して・・・絶対に自分を偽ってはいけないわ。いい?」




私はただ無意識のうちにうなずいてしまった。




「さぁ、もうお帰り。あなたを心配して待っている人があなたのそばにいるわ。ここに来るのはまだ早いから」