「……はぃ…」




喉から絞り出したような小さな声すら少し震えていて、胡桃は俺から方向を変えると自分の教室にもどっていった。




その姿をずっと見つめていると、一筋の涙が頬をつたう。




俺って馬鹿??




浮気されて、もう別れようってまで思われてんのに、まだ好きなのかよ。




きっと、胡桃も俺が好きじゃない。




でも俺に申し訳なくて、別れをきりだす事ができないんだろ??




悔しくて、悲しくて、いらついて……手を痛いほど強く握った。