一つ…




二つ…




三つ…




数えられた雫は、もう数えきれないくらいのはやさでこぼれ落ちる。




目の前が涙で見えなくなり、私の頬を伝う。




好き…




「ぅ…グスン…ぅう…」




「胡桃…泣くなよ」




私を抱きしめながら悲しそうに言う尚ちゃんの声さえ聞こえない。




“胡桃”




もう、私の名前を呼んでくれないのかな??