今日は新しいクラス発表とその確認、そして次の日の予定の確認だけで、学校が終わった。その日の放課後――


『ダーリーン!!今日は部活?』

『そーなんだ、ごめん!』


少しざわついた教室内で、あんこちゃんと、あんこちゃんの彼氏、愁君の会話が耳に入ってきた。


『そっかー、じゃああんこ、部活終わるまで待ってようかな』

『え!?いいの?!』

『うん!!待ってるー!』

『あんこ好き!!』


そう言って、愁君はガバッとあんこちゃんを抱き寄せる。


アツアツなのは結構なことだが、周りはまだ生徒が残っている下校時。見ているこっちが恥ずかしくなるくらいだ。バカップルで有名の2人だけど、やっぱりまだあたしは慣れずにいた。


『ねぇ、雅ー』


そう思っていたあたしの横から、あさみんが話しかけてくる。


「ん?何?あさみん」

『私…今日……』


恥ずかしそうに、口をもごもごさせるあさみんの様子に、すぐに何が言いたいか察したあたし



「…?あぁ!!いいよ!光瑠君と一緒に帰るんでしょ!」