―――ガチャッ


『ったく、おっせぇよ』


翌朝、自宅の扉を開け外に出ると、少し眠たそうな顔をした龍がそう言って、あたしの方へ振り返る。


「龍?!」


まさか、昨日言っていたことが本当なのか、半信半疑だったあたしは、目の前の龍の姿を見て少し驚いたのだった。


『約束しただろ、朝一緒に登校って』

「まさか、本当だとは思わなかったわ」

『ほら、行くぞ』


そう言って龍は手を差し伸べてきた。少しあたしは躊躇したものの、ゆっくりとその手を掴むのだった。


『こうやって2人で並んで歩くのとか、超久しぶりな気がすんだけど……気のせい?』