でも、先輩追い掛けて来てくれたってこと? しかも走って。 それが嬉し過ぎて、きっと今顔を見られたら、この気持ちがわかっちゃうんじゃないかってぐらい、赤いから、 あたしは俯いた。 「でも、いいんですか……?」 「なにが?」 「その、あたしなんかと一緒に帰って……」 二人で歩いているとこなんか見られたら絶対噂になるし、 そうなったら迷惑するのは先輩で。 それだけじゃない。 先輩が好きな人はたくさんいるから、あたしみたいな平々凡々の地味な人が、 先輩なんかと一緒に……