下手くそって……今のは明らかに先輩の一方的なキスだから、下手も上手いもないでしょ! 言いたいかたはたくさんあるのに言えず、口をパクパクさせる。 「なに?まだ足りないの??」 口角を上げて、先輩は言った。 「ちがっ……!違いますっ!!」 必死に否定すると先輩は笑いながら 「嘘だよ」 なんて……意地悪だ。 「あのっ……なんで、キスしたんですか?」 俯き加減で言うと、先輩はあたしの顎を掴み無理矢理あたしの顔を上に向かせた。