君死にたもうことなかれ

だが、『疾風』装着者が朱雀を引きつけていた間に、何とか『金剛』装着者が橋の上に降下する事に成功した。

「おおおおおっ!」

それを見計らった白夜大尉が動く!

対獣刀を抜刀、手近にいた朱雀の片方の翼を寸断する!

悲鳴を上げ、飛行不可能となって墜落していく朱雀。

その下で待ち構えていたのは。

「よし、きやがれ!」

右腕部に巨大なドリルを装備した、早乙女大尉の『金剛』だった。

大型穿孔機。

打突攻撃によって神獣の肉体をも掘削し、貫く、近接戦闘用の金剛ならではの武装だった。

その穿孔機を、墜落してきた朱雀の腹部に!

迸り出る鮮血が、早乙女大尉の『金剛』に飛び散る!

朱雀は断末魔の悲鳴を上げて絶命した。