君死にたもうことなかれ

「『金剛』装着者は前回と同じくパラシュート降下。海に落着しないように気をつけろ。それまでの間は、『疾風』装着者は援護を頼む」

手際よく御手洗少佐が指示を出す。

疾風を装着している俺や白夜大尉、舞姫といった面々は12ミリアサルトライフルを構えた。

「よし…降下開始!」

御手洗少佐を先頭に、隊員達が次々と輸送機から飛び立つ。

「刹那君」

降下直前、舞姫が肩越しに俺を見た。

「気を引き締めて。復讐に駆られないでね?」

「…わかっている」

俺は静かに頷いた。