白い肌を、赤みを帯びた頬を、華奢な腕を、引き締まった腹部を。

獣性を剥き出しにした怪物の群れが、乱暴に組み敷いて捕食していく。

それはまるで、集団による陵辱行為のようにさえ見えた。

鋭利な牙が、嘴が、爪が、九条の皮膚を、肉を、臓物さえも引きずり出して咀嚼する。

生々しい音が、血の匂いが、周囲に立ち込めた。

「いぎっ、痛いっ、痛いよう!やめっ、あぎゃっ!やめてぇえぇ…!」

嗚咽に混じって聞こえる、九条の命乞い。

既に眼球さえも失い、周囲は見えていないのだろうか。

「刹那君っ、助けてっ…助けっ…!」

息も絶え絶えになりながら、九条は助けを求めてくる。

「……!」

その声で、俺はやっと凄惨な光景の呪縛から解放された!

「九条ぉおぉぉおぉぉぉぉっ!!」