君死にたもうことなかれ

活気付く第504駆逐小隊の面々。

そんな中で。

「刹那薫」

俺の名を呼ぶ声が聞こえた。

振り向くと、そこには俺と同じ『疾風』を纏った隊員の姿。

「第504駆逐小隊の白夜・エメリッヒ・タチバナ大尉だ。今度は私と手合わせ願おうか」

声からして女性。

しかし舞姫や九条とは違い、その声には凛としたものが感じられる。

言うなれば、高貴な女剣士といった雰囲気を身に纏っている。

その気配だけで察知できた。

この人は…強い。

恐らくは早乙女大尉よりも遥かに。