君死にたもうことなかれ

機械甲冑の性能も合わさって、その跳躍力は5メートルにも6メートルにも達した。

当然姿を見失わないようにと見上げる大尉。

だが、その目に飛び込んできたのは、強烈な陽光!

「く!」

早乙女大尉の呻く声が聞こえる。

視界を完全に遮られた大尉。

そこへ。

「はあああああっ!」

俺は肩口への斬撃を振り下ろした。

ガキィイィンッ!

甲冑を叩く刀の音。

刃引きされた模擬戦用の対獣刀だから良かったようなものの、これが実戦ならば、早乙女大尉は袈裟懸けに両断されていた事だろう。