君死にたもうことなかれ

人間よりも大柄な機械甲冑を身につけているとはいえ、動力の補助もあり、全く重さは感じない。

まるで生身のまま…せいぜい剣道の防具をつけている程度の感覚で、俺は早乙女大尉に刀を振り下ろす!

刀といっても機械甲冑用。

刃渡り120センチ以上もある、重量もそれなりのシロモノだ。

しかし早乙女大尉は、それを右腕の杭打ち機で受け止める!

金属同士の重苦しい衝撃音が駐機場に響く。

「どしたぁ、打ち込みが甘い!」

すかさず蹴りで俺の腹を蹴飛ばす早乙女大尉。

「く…!」

重装甲の早乙女大尉の蹴りを食らい、衝撃が甲冑越しに伝わってくる。

甲冑がなければ内臓破裂でも起こしているところだ。