君死にたもうことなかれ

習うより慣れろ。

少佐の指示で、俺と九条は早速機械甲冑を装着してみる事になった。

腰部辺りから展開している甲冑の内部へと体を滑り込ませ、内部のスイッチを押すと甲冑が閉じる。

装着はそれだけ。

あとは、足を踏み出せば甲冑の脚部が、腕を上げれば甲冑の腕部が、同じように動く。

見た目がロボット然としているだけで、動かし方はまさに鎧であり甲冑。

何の技術も訓練もなく、簡単に動かす事ができる。

尤も、使いこなすには勿論熟練度が必要なのだろうが。

…俺と九条がおっかなびっくりで甲冑を動かす間に、次々と他の隊員達も甲冑を装着し、格納庫の外へと出て行った。