君死にたもうことなかれ

地面に伏せ、嗚咽する俺。

「刹那君…」

地上に降りた舞姫が、そっと『轟天』を纏った俺の背中を撫でる。

…9人いた第504駆逐小隊も、たった2人となってしまった。

我が隊だけではない。

800万の特獣自衛隊全部隊が、半分以上壊滅してしまっている。

朱雀ハイヴ攻略、そして玄武駆逐。

これ程の犠牲を払わなければ、神獣達は倒せなかったのか。

何か、他に方法があったのではないか。

今更考えても仕方のない事に、考えを巡らせる。

と、その時。

「刹那君、あれ!」

舞姫が指差す。

その先には、白煙立ちこめる中、尚も動く玄武の姿があった…!