君死にたもうことなかれ

明日の平和の礎。

弱き者の盾。

命をも国家に捧げ、弱者を災禍より守る防壁となるべき者。

確かに聞こえのいい言葉だ。

だが…それは生きる事を放棄した、兵士の言い訳に過ぎない。

命を懸け、仲間を、国を、愛する者を救うべく散っていった英霊を侮辱する気はない。

しかし…何故それほどまでに生き急ぐ…!?

何故それほどまでに死と引き換えの勝利を望む…!?

死の果てに、残された者達が心からの平和を享受できると思うか!?

愛する者達を俺達が守りたいように、愛する者達もまた、俺達の無事の生還を望んでいるというのに!!

「御手洗少佐、ナスティ中尉、白夜大尉…ドルフ大尉、早乙女大尉…!」

天を貫くほどの咆哮を、俺は上げる!

「何故死に急いだぁあぁあぁぁっ…!?」