君死にたもうことなかれ

右腕を失い、苦痛に悶絶する玄武の足元に突撃する、少佐の『金剛』。

その足を掬うように、パイルバンカーを突き立てようとする!

しかしその体格差はあまりにも絶望的!

玄武の左足が、少佐の甲冑を踏みつける!

「ぐふぁっ!」

大量に喀血する、生々しい少佐の声が通信機越しに聞こえた。

それでも…。

「く…くくくく…」

朱に染まった顔が目に浮かぶようだった。

御手洗少佐は笑う。

「そう来ると…思っていた…!」

玄武に踏みつけられた足の下で、少佐の『金剛』が微かに動く。

そして!

「!!!!!!!!」

玄武の左足、膝から下が爆発と共に千切れ飛ぶ!

玄武は御手洗少佐の命と引き換えに、その機動力を殺されたのである。