君死にたもうことなかれ

激しい爆発、そして炎。

周囲が夕焼けの如く真紅に染まるほど、ハイヴは炎上する。

その炎に、逃げ遅れた朱雀が、内部にいた幼体の朱雀が、断末魔の悲鳴をあげて飲み込まれる。

惨たらしい光景ではある。

朱雀もまた、れっきとした一つの命。

共存できれば、何も言う事はない。

しかし彼らがこの国を、人類を侵略する以上、我らは断固として戦わなければならない。

炎に包まれ、見事に散っていった特獣自衛隊の先人、そして同胞達の為にも。

「まだハイヴが原形を留めている!第二陣を!」

御手洗少佐が更なる爆撃を要請する。

爆撃機部隊は旋回し、もう一度ハイヴ上空へと進攻する。

朱雀群はハイヴの炎上により混乱し、既に反撃の余裕はない。

次の爆撃で決まる。

この戦争、人類の勝利だ。

俺達は眼を見開いて爆撃の瞬間を瞳に焼き付けようとして。