君死にたもうことなかれ

戦場は、終わる事なき戦いが続いていた。

両断される朱雀。

群れに啄ばまれる機械甲冑。

殺された数だけ殺し返す。

何も産む事のない、破壊と喪失だけの行為。

それでも、互い種の存続をかけた戦い。

くだらない争いながら、この戦争もまた、形を変えた生存競争なのかもしれない。

どちらかが滅亡するまで、延々と続く負の連鎖。

もう、こんな戦いは終わらせなければならない!

「白夜大尉、ナスティ中尉、舞姫!」

俺は射撃兵装を装備している三人に通信を送る。

「これより刹那三等兵、吶喊する!」

「え!?」

驚いたような舞姫の声。

「な!」

「ちょっと待て、刹那!」

白夜大尉とナスティ中尉も慌てる中。

「援護を頼む!」

俺は全速力で突撃を敢行した!