数年前の神獣上陸以来、日本は国民総戦闘態勢に移行した。

総人口の約半数が、神獣の犠牲になるという異常事態。

兵士も、戦力も、まるで足りていない。

他国…米国などは自国の犠牲を払う事を恐れて派兵を渋り、その代わり核攻撃による神獣殲滅ならば協力を惜しまないなどと言う。

ふざけた話だ。

それは日本の国土の半分を、核の炎で焼き払う事に他ならない。

確かに神獣はそれで殲滅できるだろう。

しかしその後の日本国民の生活はどうなる。

放射能に汚染された死の大地で生きていけというのか。

米国の無責任さに憤り、日本国内では反米感情が高まる一方だった。