振り向いた白夜大尉は、さめざめと泣いていた。

いつも冷静で、取り乱す事のなかった大尉。

九条の死にすら、動揺を見せる事のなかった大尉が。

それでも、他の隊員達に無用な心配をかけまいと、声を殺して泣く。

強い兵士。

それ故に、一人の女として涙する事もできない。

俺にはそんな白夜大尉が、不憫に思えてならなかった…。