教室の隅や、真ん中で二人三人の生徒たちが話を繰り広げられている 男女隔たりなく楽しそうに会話を続ける生徒たちは、『空想学園』の中ではなぜか心が爽やかになれた 会話はドット字体で画面上にキッチリうつしだされる 登校時の おはよう から 下校時の バイバイ から全部だ 画面を眺めていると、教室の前扉が開き私のアバターが入ってきた ≪おはよー≫ 速攻でキーボードを打ち、いつものように返事を待つ ぱっと私のアバターの頭の上部に浮かんだ おはよー という文字は私を酔わせてゆく