「懐かしいね。このキャンディ。」 テーブルにひろがったキャンディの群 「そうでしょ」 奥様が、満面の笑みで 数個ずつラッピングしていく それは、 明日のライブのノベルティになる。 「樹里もおひとつどうぞ」 「ああ、サンキュー。」 真月から手渡された キャンディの包みをほどき 口に放りこむ。 あまくて…なつかしい味 「真月、このキャンディ好きだね。」 以前、もらった記憶が よみがえった。