「こつこつ探すしかなさそうですね」

あらためて未読の巻を手にとって読み始めた俺に、

「ユウちゃん・・・」

ボスが緊張を含んだ小声で言った。

え?

ボスが右手を上げ、俺の背後を指差す。

なんとなく、急いで振り返ってはいけない気がして、ゆっくり体をねじり背後を見る。

そこに、俺達と同じように机について読書中の少女がいた。