ポテチの袋から流れる音量がだんだん下がってくる。

フェイドアウトで曲が終わると、

『あー、今日は使命も忘れてラジオっぽいことしちゃいましたー。みなさんからメッセージをいただけて、とても楽しかったです。さて、このあと私、ノーデンス星に途中経過の報告をしなければならないので、あと1曲だけ、リクエストを受け付けて放送を終わりにしたいと思います。できればメッセージも一緒にお願いします』

ボスが無言でポテチの袋の口を俺に向けてきた。

ヨドミちゃんも頬をちょっと赤くして期待を込めた目線を俺に向け、うんうんと頷いている。

俺に何をしろと?

一呼吸、間を取って俺はポテチの袋を両手でつかみ、中に向かって言った。

「アンテナちゃん、とても可愛いですね。またぜひこのラジオをやってください。リクエストは、ユイのチェリーをお願いします」