「いいからほら、早くその扉を開けてみな。」

ユウリが急かす。


「OK!OK!それでは開けます!」


カラスは、小屋の前面にある大きな白いシャッターの下をグイと持ち上げると、一気に上に押し上げた。


「ぅわ~!!」

リディアは思わず両手を口に当て、感嘆の声を上げる。

その視線の先には、幾つかの小さな白熱灯に照らされて白銀に輝く航空機があった。

その機体の脇腹には、深紅の文字で「LIDIA」と記されている。


「これは・・・ヘリコプターなの?

それとも、プロペラ機?」


「その中間って感じのモノかな。

ティルトローダー機っていうんだよ。

この回転翼の角度によって、垂直飛行も水平飛行も可能な飛行機なんだ。」

カラスは頬を高潮させて説明する。