他校の君。【完】




みっちゃんと一緒に学校を出て、空を見上げると、かなりいい天気。

空が青い。

あたしの通う学校と一臣君の通う学校は一駅違いだから、お互いの学校の大体真ん中あたりにある図書館で勉強する事になった。

そこへ向かいながら、みっちゃんと楽しくお喋り。


「でも、一緒に勉強しようって、よく誘えたね」


頑張ったね、とみっちゃんに褒めてもらえて、何だか恥ずかしくなる。

だって、初めは本当に花音ちゃんに聞くつもりだったから。

一臣君の方が得意だって言われた時に、普通にお願いしちゃったけど、お願いしたすぐ後に、恥ずかしくなった。

しかも、花音ちゃんと翔君が途中で帰った後なんか、思い違いかもしれないけど、キスされそうになった事も思いだして、

って忘れてた訳じゃないけど、なんて言うのかな。

ー…その事にドキドキしちゃって、意識し過ぎちゃった。

そしたら、


「香澄って分かりやすいけど、たまに分かりにくいよな」


って、よく分からない事を一臣君に言われた。