他校の君。【完】



ー…
………


「ごめんね」


ベンチに座って俯きながら一臣君に謝った。

せっかく遊びに来たのにもうダウンしちゃって、休むのに一臣君を付き合わせちゃってるし。


(……って、うぅ)


気持ち悪い。


「あー、もう喋んな」


うぅっとなったあたしに呆れたように笑う一臣君。


「…謝る必要無いから。それに俺的にはラッキーだし」

「……え?」


まさか二人きりになれたから、なんて言ってくれるとか?

気持ち悪さが一瞬無くなって、あたしは期待を込めて一臣君を見つめてしまう。


「絶叫ばっかから抜け出せたし」

「………」


あ、そう言うラッキーなんだ?

気持ち悪さがまた一瞬で戻って来た。