他校の君。【完】




ゆっくり気付く?

雪の言いたい事を全く察する事が出来なくて、さらに首を傾げてしまうと、


「やっぱり鈍感だよな、香澄は」


なんて言われてしまった。

鈍感…は一臣君によく言われるなぁ。

心配だとも言われたし。


「ー…好きって事だよ」

「……へ?」


好き?

え?

誰が?と聞こうとしたら、雪がフと小さく笑った。


「本当鈍感。俺は香澄が好きだって言ってんの」

「……え?」


す、好き?


「俺は香澄の幼なじみで一番近い異性だと思ってたから、いつかは、って思ってたんだ」


雪の発言に固まるあたしに雪は続ける。


「けど、気付いたら、香澄、男作ってるし。だから「ま、待って!」」