他校の君。【完】



Side 香澄


一臣君がお金を払い、射的ようの玩具の弓を手にする。

あたし達が持つ程の大きさじゃなくて、結構小さい。

うちの部活にはご両親が的屋さんだと言う人がいるから、そう言った道具は借りる事が出来た。

要するに部活で用意するのは景品だけ。

弓道部の部員であるあたしは当ててしまう可能性が高いからと自分でする事は出来ないけれど、一臣君は学校が違うし特に何か言われる事は無い。

弓の扱いに慣れてる一臣君に取ってもらおうとしてるのってずるになるのかなぁ?

…だ、大丈夫だよね?

だっていくら弓道部だって言っても、弓の大きさとか全然違うし。

大会や合同練習で一臣君の腕前を何度も見た事があるあたしだけど、こう言う時、やっぱりドキドキする。