「高城さん、彼氏いたんだ?」
「え?うん」
男の子に聞かれて照れながらも頷くと、残念そうに肩を落とされた。
「どうしたの?」
急に元気が無くなったから、びっくりしちゃったら、男の子は力無く笑って『どうもしない、じゃあ』と言って歩いて行った。
「???」
一体何だったのか全く分からないでいると、
「香澄」
一臣君に名前を呼ばれた。
「あ、一臣君。着くのちょっと早かったんだね」
まさか、突然背後から抱きしめられるなんて思わなかったからびっくりしちゃった。
心臓が凄い音鳴っちゃってるよ。
「あのさ」
「うん?」
凄くひきつった笑いを浮かべた一臣君に首を傾げると、一臣君があたしをギュッとさらに強く抱きしめた。
「……っ!?」
突然の事に心の中でキァアアと奇声を発してしまうと、
「凄ぇ…心配」
一臣君が何故か溜め息を吐いた。

