他校の君。【完】




「『曲がり角には』ってそれ、水乃が言うの?」

「うん。失敗した者として教えといてあげると、教えてもらった方は失敗しないでしょ?」

「………。水乃にとっては失敗なんだ?」

「うん」

「………。」


プチパニックを起こして真っ赤になっているあたしの近くで、お姉ちゃん達がよく分からない会話を始めたかと思ったら、


「まあ、瑤君はどうでもいいとして、」


お姉ちゃんがあたしの方を向いてまたニヤニヤし始めた。


「確か、杉沢一臣君だっけ?」

「え?う、うん」

「詳しくお姉ちゃんに教えてね」

「え?」


お姉ちゃんにグイグイと家に向かって背中を押され始めてしまい、今度は戸惑う。

そんなあたしに構わずにお姉ちゃんは


「瑤君バイバイ。送ってくれてありがとう」


彼氏さんにさくっとお礼を言ってから、さらにあたしの背中を押した。