他校の君。【完】




Side 一臣


面白くない。

香澄が他の男を好きだって言う事が。

さっき連れていかれたのを見た時も全く面白くなかった。

何故か悲しそうな表情をしてたからどうしたのかと聞こうとしたら、目の前で連れてかれて、慌てて追いかけて、

ー…見つけたと思ったらキスされそうになってるし。

香澄は何されそうになったのか分かってなかったみたいで嫌がってなかったし。

あんたのもんじゃない、って言われてますます面白くなくなって。


(何だよ)


この感情。

何か海谷に嫉妬してるみたいじゃねぇ?


「何でそんな不機嫌そうなの…?あたし、何かしちゃった?」


ごめんなさい、と困ったように俺を見上げる香澄の瞳に映る俺はかなり不機嫌な表情をしている。


「違う」


香澄が悪い訳じゃない。

俺はただ、




ー…香澄を誰かに取られたくないだけ。