キョウアイ―狂愛―







もはや動く事のないシアンの身体。


しばし見下ろしていたクレアだが、再び階段を一歩ずつ下り始めた。




首から流れるべっとりとした血のせいで、長い髪が濡れる。


銀のナイフのせいか、腹の血も止まらない。




―――サイファ……



ぐっ、と足に力を入れる。




――サイファが中庭にいる



それだけが、そのまま倒れこみ、気を失っても不思議でない状態のクレアを突き動かしていた。