「……ん……はぁ」
サイファの唇がゆっくりと首筋から胸元に降りてくる。
クレアのドレスはいつの間にかはだけ、白い胸は露になっていた。
「……クレア、……クレア」
熱に浮かされたように自分の名前を呼ぶサイファを、クレアは潤んだ瞳で見つめた。
頭の中で間違った行いを正す声は確かに響いていた。
しかし、クレアの耳にその声はもはや届きはしない。
「……ん」
サイファの手がドレスの裾にかけられた。
スカートがゆっくり捲り上げられ、サイファがもう一度、クレアに深くキスを落とした、時、
ゴトン
ベッドの脇に落ちた何か。
クレアには最初、それが何なのか気がつかなかった。
存在を忘れていた。
しかし、サイファの移した視線がそれに釘付けになり、
信じられない、というように見開かれた目を見た時になって、やっと思い出した。
――……銃だ。
サイファに復讐しようと、銀の弾丸を込めて、
片時も離さぬようにスカートの中に隠し持っていた。
「………………」
サイファは上体を起こし、しばらく無言でそれを見つめていた。


