泣き叫び暴れたクレアは眠るように気を失った。
優しくも哀しい竪琴の音(ね)の響く部屋の中、切ない夢を見ていた。
傍若無人な侵入者によって邪魔をされ終わる事のなかった庭の柵の修理は、
夢の中では終わっていてシアンとお茶を飲み寛いでいるところだった。
(やっぱりあれは夢だったのね)
現実のはずがない。
あんな恐ろしい出来事。
思い返すだけで震えが止まらない。
大好きなシアンがあんなに血にまみれて………
シアン シアン
夢の中のクレアは笑っているのに、現実の彼女の瞳からはポロリと一粒の涙が零れた。
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