猫耳姫とメガネ王子

私の視線は、廊下の先にある教室へ向いた。


あの教室は今では誰も使っていない空き教室。


普段はカギを閉めているのだけれど、今日に限ってあの教室を使ったクラスがあり、確か開けっ放しだったハズだ。


「ねぇ、ちょっと話ししようよ」


グイッとひっぱられて、足がもつれる。


その拍子に、自分から男の胸に飛び込んでしまう体制になる。