猫耳姫とメガネ王子

「抗体が出来上がったときに試したいのと、1人でウロウロさせるのが不安だから」


そう言い、もう1度唯を抱きしめる。


頬に、色づいてしまった耳が当たってくすぐったい。


少し体を離すと、唯は不安そうな顔で俺を見つめたまま、何も言わない。


「学校にはちゃんと連絡しておくから、しばらく待てるか?」