猫耳姫とメガネ王子

このままだったら、本物の猫になってしまう危険性が――ないわけでは、ないのだ。


正直、人体実験をしていないため、どのような副作用が起こるかもわからない。


薬品は、抗体ができてこそ完成なのに、未熟な俺は自分の気持ちに先立ってしまい、それを怠ってしまったのだ。


だから、今は――。


「唯、ごめん」