そう思うのに、壱はこんなときだけ血の気が多くなるらしい。


完全に我を忘れている怒りの表情のまま、男達にジリジリと近づいていく。


「へぇ彼氏たくましいねぇ? やる気満々じゃん」


私を押さえつけている男がおかしそうに笑い、そう言った。


ダメだよ壱。


こんな挑発に乗ったら、ダメ。