さっきまでの幸せが幻のように崩れ落ちていく音がする。


どうして?


なんのために?


そんな疑問ばかりが浮かんでは消える。


あふれ出しそうな涙をグッと押し込めて、私は壱の眠っている部屋へと急いだのだった。