猫耳姫とメガネ王子

見ると、少しうるんだ大きな瞳が俺を捉えていた。


「あのね壱。

私、好きな人とかいたことなくて、正直自分の気持ちもハッキリ自覚したワケじゃないんだけどね?」


消え入りそうな唯の声。


待て。


この展開って、まさか――。