猫耳姫とメガネ王子

「俺知らねぇよ?」


シャワーで持ち直したハズの理性の糸が、どんどん細くなって行く。


薄く開いた唯の唇にそっと顔を近づけて――妙な事に気付き、ハッと顔を離した。


その違和感へと、視線を移していく。


「ゆ……い?」


俺の腕を握り締めている、手。