猫耳姫とメガネ王子

「んにゃっ! 苦いっ!」


その香りとは逆に、味はありえないほどに苦い。


ベーッと舌をだして、壱に水をねだる。


壱はすぐにペットボトルの水を差し出してくれて、私はそれを一気に半分くらいまで飲んだ。


なのに、まだ喉の奥がイガイガする。


「唯……」


「んに?」