猫耳姫とメガネ王子

私は俯き、首を振った。


「壱、その薬品が何なのかも教えてくれないし、なんか今の私で楽しんでるみたいだし……」


シュンッとして、呟く。


別に、本気で拗ねているワケではない。


これ以上妙なものを飲まないための演技も入っている。


しかし、「唯……」と、壱は辛そうな表情を浮かべたのだ。